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3.音程の設定【オシレーター編②】_Synth1


『2.基本波形の種類【オシレーター編①】』からの続きです。オシレーター編②では、ピッチやファインチューンといった音程に関する部分を中心に説明します。

今回説明する範囲はSynth1で見ると、赤枠の部分となっています。それでは一緒に見ていきましょう。

 

 

 

 

キーシフト(key shift)


キーシフトはオシレーターのピッチを半音単位でシフトさせるものです。この機能はトランスポーズとも呼ばれており、電子ピアノやMIDIキーボードにもよく内蔵されています。

Synth1では、-25~25の範囲で設定できるようになっており、ピッチを2オクターブ下から2オクターブ上までシフトさせて使うことができます。

 

 

 

トラッキング(track)【オシレーター2のみ】


トラッキングは打鍵した音をそのまま出すか出さないかを設定するものです。基本的には打鍵した音がそのまま鳴ってほしいので、ON状態で使用します。

OFF状態にすると、どこを打鍵しても「ラ」の音しか鳴らなくなります。

 

 

 

ピッチ(pitch)【オシレーター2のみ】


ピッチはオシレーター2の音程を半音単位で調整できるパラメーターです。Synth1では、-60~60の範囲まで設定可能で、音程を5オクターブ下から5オクターブ上まで調整できます。

この機能と2つのオシレーターを組み合わせることで、指1本でオクターブ奏法やパワーコードが鳴らせます。

 

それでは、実際に2つのオシレーターと一緒に使用した例を見ていきましょう。

ピッチを「-12」に設定し、「ド」を打鍵した場合

オシレーター1では打鍵した「ド」が鳴り、オシレーター2では半音12個下の「ド」が鳴ります。つまり、オクターブ奏法を指1本で行なうことができます。

 

ピッチを「+7」に設定し、「ド」を打鍵した場合

オシレーター1では打鍵した「ド」が鳴り、オシレーター2では半音7個上の「ソ」が鳴ります。つまり、指1本でパワーコードを鳴らすことができます。

 

 

 

ファインチューン(fine)【オシレーター2のみ】


ファインチューンはオシレーター2の音程をcent単位で調整できるパラメーターです。音程は100centで半音上がるので、ファインチューンはピッチよりも細かく音程を調整できます。

この機能も2つのオシレーターと組み合わせることで、音色を変化させられます。

 

それでは、実際に2つのオシレーターと一緒に使用した例を見ていきましょう。

2つのオシレーターをミックスさせただけの音

2つのオシレーターをミックスさせただけの音です。音程はズラしていないので、音に厚みが感じられません。

 

オシレーター2の音程をズラしてミックスさせた音

ファインチューンで音程を調整し、ミックスさせた音です。オシレーター2の音程を少しズラしているので、音に厚みが生まれています。

 

 

 

チューン(tune)


チューンはすべてのオシレーターの音程をcent単位で調整できるパラメーターです。こちらは先ほど紹介したファインチューンとは違い、全オシレーターに効果があります。

そのため、音全体をジャストのチューニングからズラしたい時などで使用します。

 

 

 

位相(phase)


位相(フェイズ)は波形のスタート位置を固定化し調整するパラメーターです。

このツマミを右へ回していくと、以下のように波形のスタート位置がズレていき、意図しない音のぶつかり合いで起きる音色の変化を防ぐことができます。

 

音というのは上下に揺れながら波を作るわけですが、この波には「+」と「-」があり、センターラインよりも上の波が「+」、センターラインよりも下の波が「-」になっています。

 

この「+」と「-」の波は同じもの同士が合わさると、お互いを強め合い、音が大きくなります。反対に異なるもの同士では、お互いを打ち消し合い、音が小さくなります。

 

複数の音を合わせた時、聴こえ方に違和感がある場合は音のぶつかり合いが起きている可能性があります。そんな時はこの機能を使って、波形のスタート位置を調整してみましょう。

 

 

まとめ

今回は音程に関する部分を中心に説明しました。オシレーター編②は音の変化が分かりやすいツマミが多いので、意外と理解しやすかったのではないでしょうか?

これからは徐々に内容が難しくなっていきますが、私なりに分かりやすく解説していくつもりなので、一緒にSynth1の使い方をマスターしていきましょう

 

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