2.基本波形の種類【オシレーター編①】_Synth1
今回は基本3セクションの一つであるオシレーター(VCO)について説明します。オシレーターは基本波形を選んだり、音程を変化させたりして、音色作りの土台となる波形を作ります。
オシレーター編①では、基本波形を選ぶ際に知っておきたい基本波形の種類や2つのオシレーターについて説明します。それでは一緒に見ていきましょう。
基本波形の種類
シンセサイザーは基本波形を選択して音色を作ります。Synth1には6種類の基本波形が用意されているので「どんな波形があるのか」を一つずつ見ていきましょう。
サイン波
サイン波は基音のみで倍音を含まない基本波形です。楽器というものは多くの倍音を含んでいるので、楽器の再現には向かない波形となっています。
三角波
三角波は倍音が少なく、柔らかくて大人しい音色です。音色の特徴どおりフルートやオカリナといった優しい楽器音を再現させる時によく使われます。
ノコギリ波
ノコギリ波はもっとも多くの倍音を含み、一番よく使用されている基本波形です。シンセベースやストリングス、ブラスといったあらゆる楽器音を再現する時に使われます。
矩形波
矩形波はパルス幅の比が50:50になった基本波形です。波形が四角い形をしているため、方形波とも呼ばれており、クラリネットやオルガンといった楽器音を再現する時に使用します。
パルス波
パルス波はパルス幅の比が50:50以外になった基本波形です。パルス幅はp/wをまわすことで調整でき、サックスやオーボエといった楽器音を再現する時に使います。
これがパルス幅を調整できるp/w(パルスウィズ・モジュレーション)です。
このツマミを右一杯にまわすことでパルス幅の比が50:50となり、矩形波になります。そして左にまわすほど、パルス幅が40:60、30:70…のように変化していき、波形もパルス波に変わります。
ちなみに、パルス幅「75:25」と「25:75」は順番が逆になっただけで、同じ波形の繰り返しになります。つまり、全く同じ音色です。
ノイズ
ノイズは一定の周期を持たない基本波形です。ノイズと聞くと要らないものという印象を持たれるかもしれませんが、打楽器や効果音を作る時によく使われます。
2つのオシレーターとmixの関係
Synth1には2つのオシレーターが用意されており、その横には選択できる基本波形が表示されています。
選択した2つの基本波形は混ぜて使うこともでき、2つのバランスはmixで調整します。
mixは左に回すほどオシレーター1の割合が大きくなり、左一杯に回しきるとオシレーター1のみが出力されるようになります。
逆に、右に回すほどオシレーター2の割合が大きくなり、右一杯に回しきるとオシレーター2のみが出力されるようになります。
サブオシレーター
Synth1にはサブオシレーターも搭載されており、こちらでも基本波形を選択することができます。
ただし、あくまでもサブのオシレーターであるため、オシレーター1にしか混ぜられなかったり、p/wが使えなかったりと、いろいろと制限があります。
サブオシレーターはsubでミックス量を調整します。また「-1oct」に設定することで、1オクターブ下の音に切り替えることも可能です。
まとめ
今回は基本波形の種類や2つのオシレーターについて説明しました。Synth1にはたくさんの機能が付いており、はじめは難しそうな印象を持たれたかたも多いと思います。
しかし、各機能を1つずつ理解していくと
「意外と難しくない!」
と思われたかたも多いのではないでしょうか?
これからは少しずつ内容が難しくなっていきますが、私なりに分かりやすく解説していくつもりなので、一緒にSynth1の使い方をマスターしていきましょう!