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8.音に揺れを与えてみよう!【LFO編】_Synth1


今回は音に周期的な揺れを与えるLFOについて説明します。LFOはオシレーターやアンプ、フィルターなどに使用でき、音にさまざまな変化をもたらすことができます。

 

オシレーターに使えば音程が揺れ、アンプに使えば音量が揺れます。LFOは音作りの幅を大きく広げてくれるモノなので、この機会に使い方をしっかりとマスターしましょう。

今回説明する範囲はSynth1で見ると、赤枠の部分になっています。それでは一緒に見ていきましょう。

 

 

 

 

2つのLFO

Synth1には2つのLFOが用意されています。

 

この2つのLFOは数字ボタンをONにすることで使え、それぞれ異なるものに掛けられます。

 

 

揺らせる対象は次の7つです。それでは、1つずつ見ていきましょう。

 

オシレーター2に使用する

1回目はLFO無しの音色、2回目はLFO有りの音色になります。LFOをosc2にかけると、オシレーター2のピッチが揺れ、音程が変化します。

 

オシレーター1&2に使用する

1回目はLFO無しの音色、2回目はLFO有りの音色になります。LFOをosc1,2にかけると、オシレーター1&2のピッチが揺れ、音程が変化します。

 

フィルターに使用する

1回目はLFO無しの音色、2回目はLFO有りの音色になります。LFOをfilterにかけると、オシレーター1&2のカットオフ周波数が揺れ、音色が変化します。

 

アンプに使用する

1回目はLFO無しの音色、2回目はLFO有りの音色になります。LFOをampにかけると、オシレーター1&2の音量が揺れ、音の大きさが変化します。

 

p/wに使用する

1回目はLFO無しの音色、2回目はLFO有りの音色になります。LFOをp/wにかけると、オシレーター1&2のパルス幅が揺れ、音色が変化します。

p/wは矩形波のパルス幅を調整するものなので、使う場合は波形の種類を矩形波にしておきましょう。

 

FMに使用する

1回目はLFO無しの音色、2回目はLFO有りの音色になります。LFOをFMにかけると、オシレーター1のFMが揺れ、波形が大きく変化します。

 

Panに使用する

1回目はLFO無しの音色、2回目はLFO有りの音色になります。LFOをpanにかけると、オシレーター1&2のパンが揺れ、音の定位が変化します。

 

 

 

LFOのパラメーターは3つ

LFOで設定できるパラメーターは3つあります。

 

波形(パターン)


波形はLFOをどのように揺らすかを決めるパラメーターです。選べるものはノコギリ波、三角波、サイン波、矩形波、ランダム1、ランダム2になっており、この6つの中から選択します。

 

今回は三角波と矩形波を使い、音色がどのように変化するかを見てみましょう。

LFOをアンプに使用する【波形:三角波】

揺らす対象にアンプを選んだので音量が揺れます。波形は三角波を選択したので、音量が徐々に上がって下がってを繰り返す音色になります。

 

LFOをアンプに使用する【波形:矩形波】

揺らす対象にアンプを選んだので音量が揺れます。波形は矩形波を選択したので、音量が大→小→大→小のように繰り返す音色になります。

 

スピード(spd)


スピードはLFOの揺れる速さを設定するパラメーターです。数値は0~127の範囲で設定できるようになっており、数値が小さければ遅く揺れ、数値が大きければ速く揺れます。

シンセサイザーによってはスピードではなく、レート(rate)と記されているモノもあります。

 

それでは、実際にスピード値を動かし、音色がどのように変化するかを見ていきましょう。

LFOをアンプに使用する【spd:20→40→60】

揺らす対象にアンプを選んだので音量が揺れます。波形は三角波を選択したので、音量が徐々に上がって下がってを繰り返す音色になります。

上の音源は1回目がスピード値「20」、2回目がスピード値「40」、3回目がスピード値「60」になっているので、音源が再生されるたびに揺れの速度が速くなります。

 

アマウント(amt)


アマウントはLFOの揺れの深さを設定するパラメーターです。数値は0~127の範囲で設定できるようになっており、数値が小さければ浅く揺れ、数値が大きければ深く揺れます。

シンセサイザーによってはアマウントではなく、デプス(Depth)と記されているモノもあります。

 

それでは、実際にアマウント値を動かし、音色がどのように変化するかを見ていきましょう。

LFOをアンプに使用する【amt:30→60→90】

揺らす対象にアンプを選んだので音量が揺れます。波形は三角波を選択したので、音量が徐々に上がって下がってを繰り返す音色になります。

上の音源は1回目がアマウント値「30」、2回目がアマウント値「60」、3回目がアマウント値「90」になっているので、音源が再生されるたびに揺れ幅が大きくなっていきます。

 

 

 

テンポシンクとキーシンク

Synth1には、テンポシンクとキーシンクという2つのシンクボタンが搭載されています。

 

テンポシンク(TEMPO SYNC)


テンポシンクはLFOの速さをDAW上のテンポに合わせる機能です。この機能をオンにすると、LFOの速さは音符の長さに合わせて決まるようになります。

tempoボタンをオンにすると、スピードのパラメーターは以下のように変化します。

 

この(4)(4)+(8)は音符の長さを表しており、(4)ならば4分音符、(4)+(8)ならば付点4分音符に合わせてLFOが揺れるようになります。

 

キーシンク(KEY SYNC)


キーシンクは音を鳴らす度にLFOの周期をリセットする機能です。この機能をオンにすると、音を鳴らす度に、周期の最初からスタートするようになります。

 

ちょっと文章だけでは分かりにくいと思うので、キーシンク有り無しの音源を比較して聞いてみましょう。

LFOをオシレーター1&2に使用する【キーシンク(OFF)】

揺らす対象にオシレーター1&2を選んだので音程が揺れます。波形はノコギリ波を選択したので、音程が徐々に下がっていく音色になります。

キーシンクはOFFにしているので、LFOは音が途切れた時の周期の位置からスタートします。

 

LFOをオシレーター1&2に使用する【キーシンク(ON)】

揺らす対象にオシレーター1&2を選んだので音程が揺れます。波形はノコギリ波を選択したので、音程が徐々に下がっていく音色になります。

キーシンクをONにしているので、LFOは音を鳴らす度に周期の最初からスタートします。

 

 

まとめ

今回は音に周期的な揺れを与えるLFOについて説明しました。LFOはさまざまなものに掛けることができ、音程や音量、パンなどに周期的な変化を与えられます。

Synth1では2つのLFOを組み合わせて使うこともできるので、各自でいろんなパターンを試し、オリジナルのシンセサウンド作りにチャレンジしてみましょう。

 

これでLFO編の説明は終わりです。次回はアルペジエーター編になります。今度も私なりに分かりやすく解説していくつもりので、どうぞ最後までお付き合いください。

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